竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
「新入りのくせに調理だけして、片づけも皿洗いも手伝わないなんて、お気楽ねぇ」
 すれ違いざまにラピスさんが嫌みなセリフを吐いていきました。
 むか~っ! 私だって、やれるもんならやってるっちゅーの。
 ブチッと切れそうになるけど、彼女は私のことを知らないからね。抑えて抑えて。
「お店から食器がなくなってはいけないんで、自重してまーす」
 ニコッと笑ってスルーしとこ。
 ラピスさんは私の反応にムカついたみたいで、キッと睨んでからまたホールに出ていきました。
 きっと忙しいからイライラするのね。
 ここに来て一週間。周りを見て思ったのは、みんなすごく働き者だということ。
 ホールをひとりで切り盛りしているラピスさんは、新たな注文を取りつつ、終わったお皿を下げ、またできあがった料理を運んだりと、大車輪の活躍です。合間にお会計もやっちゃったり。
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