竜王様、ごはんの時間です！～グータラOLが転生したら、最強料理人!?～

　思っていたより若いボルドーさんのお母さんが微笑んでいます。
　案内されて入ったお店は、お父さんが景色にこだわったというだけあって窓が大きく、壮大な海の景色が一望できました。まさに絶景レストラン。
　天気がよければ対岸の島が見えたり、時間になれば、水平線に日が沈む様子が間近に見えるそうです。
「長旅お疲れさま。これでも食べてくつろいでね」
「ありがとうございます」
　そう言って出してくれたのは、アクア・パッツァのような魚介のスープでした。
　ひと口飲めば、口いっぱいに広がる海の香り。
「なにこれ、おいしっ！」
　これもブイヨンとかを使わない、水と魚介だけで煮込んで作るシンプルな料理なんだけど、魚介からいい出汁が出ているからほんとにおいしい。
　思わずガツガツ食べてしまいました。
「うふふ。味には自信あるのよ。よかったらほかの料理もどうかしら？」
「いただきます！」