竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
 根菜をお箸でつまんだら、ぼろっと崩れておわんにダイブ。ちょっと、私! ここは丁寧にやらなきゃダメなところでしょ。雑な性格出している場合じゃない。
 今度は慎重に取って、静かに盛り付け。それから静かに汁を注いでネギもどきを散らせば、立派なお味噌汁の完成です!
 まさかこれが賄いと一緒に作られたものとは思えない出来具合。
「トープさん、こんな感じでいかがでしょう?」
 できあがったおわんは、竜王様にお出しする前にトープさんにチェックをしてもらいます。
「すごいじゃないか……! この花のやつ、あんたがやったのかい?」
 飾り切りを初めて見たのか、目を丸くしていました。
「はい! ちょっと本気出してみました」
「これなら十分竜王様にお出しできるよ」
「よかったです」
 トープさんチェックも無事済ませ、賄い……ではなく、汁ものは、竜王様のもとへと運ばれていきました。
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