竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
『どこか厨房の片隅でも』置いてもらえたら御の字! って、最初はそこら辺にあった椅子を並べてベッドを作り、支給してもらった毛布に丸まって寝ていたんだけど、最近は認められてきたからか、マゼンタというメイド仲間が『うちの部屋、ベッドひとつ空いてるから』って、入れてくれました。
 マゼンタは、私が厨房でちょくちょく話しかけていたメイドさんです。最初は素っ気なかったけど、最近はすっかり打ち解けて、いろいろ話をするようになりました。『ライラ』って、愛称で呼んでもらえるようにもなったしね。
「そりゃ、得体の知れない子のことを『面倒見ろ』って言われたら困るでしょ」
「たしかに」
「しかも、バーガンディー様から『空から落ちてきた娘だ、気をつけろ』なんて言われてたし」
「おお……」
 バーガンディーさん、やっぱり私のことを伝えていたのかぁ。そりゃみんなよそよそしいわけだ。みんなの態度に今さら納得です。
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