竜王様、ごはんの時間です!~グータラOLが転生したら、最強料理人!?~
 いつものマゼンタの行動からシミュレーションしてみて──。
 たくさんの洗濯物を抱えて部屋に入るマゼンタ。この時、一枚くらい床に落とすかもしれません。でも彼女はそれに気づかないまま片づけ終えてしまう。そこにズボラな私登場。床に落ちている、イコール、ほぼほぼ私のものと思い込む。しかし前世の経験を踏まえ、床にはなにも置かない主義なので拾う。そしてベッドにポイ(←いまここ)。
 ということは──。
「ここだっ!」
「あった~!」
 ベッドの上の洗濯物の山から一発で引っ張り出したのは、紛れもなくマゼンタの印のついたエプロン。前世からの得意技が、まさかこんなところで役立つとは。
「そんな山から見つけられるなんて、ある意味すごいわ」
「こう見えて、どこになにがあるか把握してるのよ!」
「なら片づけたら?」
「えへへ」
 マゼンタが私のベッドの上をあきれた目で見ていますが、そんなの全然気にしませ~ん。
< 84 / 371 >

この作品をシェア

pagetop