竜王様、ごはんの時間です！～グータラOLが転生したら、最強料理人!?～

　材料を組み立てるんじゃなくて想像と魔法で作るんですか？　なにそのファンタジーは。アニメやラノベでならまだしも、本物の魔法とか見たことがないから全然理解できません。
　眉間にシワを寄せていたのが見つかったようで、竜王様がクスッと笑いました。
「とにかく明確なイメージが必要なのでな、そなたを呼んだのだ」
「そうなんですね」
「聞かれたことに答えてやってくれ」
「わかりました」
　竜王様がわかりやすく（？）説明してくれている間に、スプルース様はなにか呪文のようなものを唱え始めていました。祝詞のような、なにを言っているのかさっぱりわからない言語。
　理解を超えた超展開に、私がぽかんとしていたからか。
「普通の魔術師ならば魔導書を見ながら術を行うのだが、スプルースはすべて暗記している。しかも術が失敗することもないから安心していいぞ」