悪魔に愛されすぎて困ってる
「ちょ、離せって。いてーんだよ」
俺は抗議したが、俺の腕をつかんでいる手は離れる気配がない。
「おい、きーてんのか?腕、いてーんだって」
「…うるさい、黙れ」
「はぁ!?」
っと掴みかかりにいこうと思ったが、さっきの言葉を思い出し、抑えた。
どこに向かってんだよ。
会話的に俺たち付き合ってる、みたいなことになってたけど俺、ちゃんと帰れるんだろうな?
まぁ、俺のこと心配するやつなんていないけど。
すると、悪魔の足が止まった。
廊下の突き当たりの部屋だ。
それにしても、ここ、でけぇ…
何階まであるんだ?
ここは2階みたいだが、4階ぐらいまでありそう。
廊下の窓から見える庭も、綺麗だ。
「ついたぞ。入れ」
俺は言われるまま入る。
「うわ、すっげぇ」
広っ
こんなんお城じゃねぇか。
「夜までここにいろ。
俺は用がある。何かあったらクロエを呼べ」
「は、はぁ…」
「おとなしくしてる方が身のためだそ」
悪魔はそれだけ言って部屋から出ていった。
「はぁ!?」
まさか、監禁する気か!?
おいおい、これからどうなるんだよ…