悪魔に愛されすぎて困ってる
その部屋を覗いてみると、高校生ぐらいの子が机に向かっている背中が見えた。
邪魔してはいけないと思い、扉を閉めようと思ったら、その子が振り向いた。
「兄貴のカノジョ…だよね?どうしたんですか?」
カノ、ジョ…?
そうか、ここでは付き合っている設定なんだった。
「あ、えっと…く、クロエさんを探していて…」
「クロエはねー、そこの廊下の突き当たりのひとつ手前の部屋にいると思うよ」
アイツのこと兄貴って呼んでたから、王位がどうとかって言ってた弟か?
この子、オンナみたいにかわいいな。
「あ、ありがとう。それじゃあ」
「まって。兄貴のカノジョさん、ちょっと話そうよ」
うわ、かわい…
アイツも男から見てもイケメンだったし、どういう家系なんだよ。
俺は弟さんの部屋に入れてもらった。
「僕、カーティス。ユーリの弟。よろしく
あ、そこ座って」
「よ、よろしく」
俺は部屋にあるソファに座る。