隣の席で青春くん
とりあえずまだ残ってる生徒にはアンケートを取り、帰ってしまってる生徒は明日聞くことにした。
「…あれ」
赤澤くんの、鞄が机にかかっている。
ってことは、まだ学校にいるよね…
「どこ行ったんだろ。トイレかな?」
しばらく教室で待っていたが、一向に来ない。
…どこか違う所にいるのかな。
ピンと来たのは、新島くんのクラスだ。
仲良さそうだったし、それしか可能性が…
チラッと新島くんのクラスを見ても、それらしき人物は見当たらなかった。
「?何か用?」
たまたま通りかかった人に声をかけられる。
「あっ…えと、新島くんいる?」
「新島?いないよ。屋上にでもいるんじゃない?」
「屋上?」
「うん。あいつ結構屋上にいるから」
屋上か…そういえば、翔子がそんなこと言ってたな。
美女と屋上によくいるって…
もしかしたら、赤澤くんもいるかもしれない。
そう思って、初めて屋上へと繋がる階段へと足をかけた。