隣の席で青春くん
「マネージャー…?」
「ちょ、ちょっとゆず!どーしたのよイキナリ!」
六花ちゃんが取り乱しながら間に入ってくる。
「どーも何も、そのままの意味だけど」
「だからって、なんでこの子なのよ!」
「もう姿バレてるし、色々好都合かと思って」
「えっ…と、整理つかないんだけど、赤澤くん、マネージャーいないの?」
「いるよ。けど今都合で代理探しててさ」
「だ、代理?でも、マネージャーって普通大人の人がするものじゃ」
ニッコリと笑った赤澤くんは、私の肩にかかっている新島くんの上着を取った。
「勿論、佐伯にやってもらう事は本格的なものではなく簡単な誰にでもできるものだから。出来るよ」
そう言うと、上着を新島くんに返し、自分の上着を脱いで私にかけた。
な、なんで上着交換したの…?
訳が分からないまま3人を交互に見る。
新島くんは驚いて目を見開き、上着を着て赤澤くんに視線を移した。
「本気?柚月」
「冗談だと思うの?」
「…はぁー、、…まぁ、いいや本人が決めたなら。六花、行こ」
「えっ!?まだ私の話は終わってなー」
「いーから」
「ちょ、ゆずー!」
引きずられるようにして新島くんに連れていかれた六花ちゃん。
屋上には、私と赤澤くんの2人だけになる。