隣の席で青春くん
「六花ちゃんてドラマとかよく出てるの?私あんまりテレビとか詳しくなくて…」
「…初めてだから、ゆずにお願いしてるんじゃん」
「ご、ごめん…」
「彩ちゃん、ちょっと飲み物買いに行かない?」
新島くんに肩を叩かれ、腰をあげる。
「う、うん」
「柚月は水でいい?六花は?」
「六花も水でいい」
「はいはい。じゃ、行こうか彩ちゃん」
「うん」
2人を残して、私たちは屋上から出る。
「ごめんね、彩ちゃん。六花があんなんで」
階段を降りると、新島くんが申し訳なさそうに眉を下げる。
「え?いや全然!私も1人で盛り上がりすぎたし」
「六花はあんなんだから友達いないんだよね。性格キツイから」
「新島くんと六花ちゃんは昔からの友達なの?」
「うーん、そんな昔からでもないよ。たまたま小学校が同じで、そっから」
「そっか…」
大変だったよ、と笑う新島くん。