隣の席で青春くん
え…
そこには、髪ボサボサ、マスク、メガネ、いかにも怪しい地味な男が立っていた。
「だ、誰…?」
「なにあいつ…」
クラスがザワザワする中、担任が声を上げた。
「赤澤!来られたのか!」
あかざわ…?
「誰…?赤澤って」
私が顔をしかめると、目の前の席の子がハッとした顔をする。
「あ、赤澤って…ずっと休んでた人じゃない?名簿には名前があった気がする」
「休んでた?」
「皆、クラスメイトの赤澤だ。赤澤はー…まぁ色々あって休んでたが、これからは学校に来れるようになったみたいだ。よろしくな」
色々って……体でも悪かったのかな?
「そんじゃ赤澤の席は…佐伯の隣な」
佐伯……って。
私!?