隣の席で青春くん


え…



そこには、髪ボサボサ、マスク、メガネ、いかにも怪しい地味な男が立っていた。



「だ、誰…?」



「なにあいつ…」



クラスがザワザワする中、担任が声を上げた。




「赤澤!来られたのか!」




あかざわ…?



「誰…?赤澤って」


私が顔をしかめると、目の前の席の子がハッとした顔をする。



「あ、赤澤って…ずっと休んでた人じゃない?名簿には名前があった気がする」




「休んでた?」




「皆、クラスメイトの赤澤だ。赤澤はー…まぁ色々あって休んでたが、これからは学校に来れるようになったみたいだ。よろしくな」




色々って……体でも悪かったのかな?




「そんじゃ赤澤の席は…佐伯の隣な」





佐伯……って。




私!?




< 4 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop