隣の席で青春くん
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
「…ふー、目が疲れてきた」
20巻まで読んだところで、少し集中が切れてきた。
続きはすごい気になるけど…今日はもう終わろうかな。
「赤澤くー」
隣に座っていたはずの赤澤くんを見ると、ベッドに頭を預けるようにして眠っていた。
「寝てる…」
チラッと壁にかかっている時計に目をやると、短い針は深夜の3時を指していた。
「もうこんな時間…!?」
そりゃ眠たくなるはず…
赤澤くん、この寝方だと起きた時首痛めるよね…
「あ、赤澤くーん…」
「…」
「寝てるところ申し訳ないんだけど、ちゃんとベッドで寝た方が…」
「…」
「それと、私は今日どこで寝れば…」
グッ
「ひゃっ!」
薄目を開けた赤澤くんに腕を引かれ、強く抱きしめられる。
「あ…赤澤くん…?」
「……歯、磨いてない」
「え?」
ボソッと言った一言で、赤澤くんはムクッと上体を起こした。
「…佐伯さんもまだでしょ?行くよ」
「………はい」
寝ぼけ気味の赤澤くん。
…ビックリした…!!