隣の席で青春くん
side柚月
芸能界なんて、元々全然興味もなかった。
保育園の頃は先生や保護者、色々な大人にちやほやされ育ち、友達なんていなかった。
いつも、隅の方で遊んでいるような子供だった。
小学校に上がる時、引っ越す事になりその土地を離れ全然違う場所の学校へ通うことになった。
元々社交的でもなかった俺は、小学校へ行って変わる訳もなく。
「あいつ、いつも本ばっかり読んでるー」
「つまんねー」
そう周りに言われるほど、静かに過ごす日々が続いていた。
学校なんて、つまんない。
その頃だった。
「さえきあやです、よろしくお願いします!」
時期外れに、明るくて活発な女の子が俺のクラスにやってきた。