隣の席で青春くん
ゆっくりと振り返ると、そこには柚月が立っていた。
「ゆ…」
「あれ、柚月。今登校?遅いね〜」
「離れろアホ」
柚月はツカツカと近づいてきて私から葵くんを離してくれた。
「ケチ」
「彩が嫌がってるだろ」
「彩…?あれ、俺が思ったよりずっと仲良くなったみたいだね」
葵くんは私たちを交互に見るとニマ〜と口元を上げた。
「…お前は彩に近づくなよ。今後一切」
「今後一切!?それは厳しいよ。ね、彩ちゃん」
「あはは…」
私、早く職員室行かないと…
「彩、用事終わったら屋上ね」
そう言って柚月は葵くんを一緒に連れて行ってしまった。
「俺反省文出さないといけないのに〜!」
「時間差で行け」
「何でだよー!」
ズルズルと引きづられていく葵くん。
仲良いなぁ、あの2人。