隣の席で青春くん
先生への用事が終わった後、1度教室へ戻り荷物をとって屋上へ向かう。
…屋上へ行く習慣ができてから、学校へ遅くまで残るようになって。
教室には殆ど生徒は残ってないし、グランドから聞こえてくるのは部活中の声。
夕暮れの景色の中、廊下の窓からたまに涼しい風が吹いてくる。
こんな景色も、屋上へ行くことが無かったら知らなかったのかも。
ギイィィー
「あ、彩ちゃん早かったね〜」
「ふん」
葵くんと、六花ちゃんと…柚月。
このメンバーにも、やっと慣れてきた。
「今年の文化祭は六花来れるの?」
葵くんからの問いかけに、六花ちゃんは視線を逸らした。