隣の席で青春くん



「あの…」



「したの?」



「そ、そりゃ…1年も付き合ってれば…」




キスくらい、するでしょう!


分かりやすく怒った顔になる柚月に頭が混乱する。




「それ以上は?」



「え、それ以上って……」



「したの?」



今でも忘れない、昔の記憶。


する雰囲気になったことは…あるけど、毎回私がビビっちゃって…



結局、最後まではしてないんだよね。




「最後までは…してない」



「…直前まではいったんだ」



そこまで言われてハッとする。




「って、ていうか何でこんなこと話さなきゃー」



「…」



「…柚月?」



「ムカつく」



「何でー……っ!」




腕を持つ力が弱まったと思ったのも束の間、綺麗な顔が近づいてくる。



そのまま合わさった唇に、私はその場から動けなくなってしまった。



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