世界No.1の総長と一輪のはにゃ
床へと落ちたのは、小さな箱。
それを拾い上げてパッケージを見ると…
“ネコにな~る”
と書かれていて、猫のイラストもかかれていた。
「!?」
ドクン、と心臓が嫌な音を立てる。
な、なんだこれ…
この、なんかのクスリみたいな箱…
そうだ、中身を確認すれば…
なんて思って、箱の中を見れば見事に空っぽ。
まさか…
ソファ前のテーブルの上に目を向けると、そこには水が少しだけ入ったコップ、それからクスリを使用した時に出たと思われるゴミ。
ガサッ
と袋の音がしたと思ったら、猫耳が生えた女の子が赤ん坊のようにハイハイしながら、俺の足元にコンビニの袋を咥えて持ってきた。
「にゃっ」
それからキラキラした瞳で俺を見つめてくる。
そのコンビニの袋の中には花莉の大好きなプリン。
まさかこの猫耳の生えた女の子は本当に……
花莉!?