最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
「財布を失くされてね。レストランにあったからお届けしたんだ」


話していたら、さっきの光景が頭にフラッシュバックしてきた。


また、顔が赤くなってしまったかも。


「そうなんだ。見つかって良かったね。だけど、工藤様って……」


「えっ?」


「何ていうか……ちょっと怖くない? 見た目もルーズっぽいし、無精髭とかワルっぽいし。話し方も……何だかね。私はあんまり好きじゃない」


萌佳、そんなハッキリと……


「まあ、だけど、工藤様の小説はすごくおもしろいよね。よくあんなストーリー思いつくなって、いっつも感心する」


「一花は工藤様の小説読んでるんだ? 私は、ちょっと苦手。ミステリーは嫌いだから」


「そっか。でも、恋愛の要素もあって、犯人やトリックも意外性があるから、読んでて最後まで飽きないよ。あ、ごめん、もう戻らないとね」


「そうだね」


私達は、急いでそれぞの持ち場に戻った。
< 14 / 257 >

この作品をシェア

pagetop