最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
あの優しくて可愛い笑顔に、何度救われたことだろう。


そのうち、俺は……


もう自分の気持ちを抑え込めなくなって、ずっと一緒にいたくて、彼女のフリと同居を申し込んだ。


あまりにも強引だったと思う。


俺は、ズルい男だ。


自分の本当の気持ち、一花への熱い想いを伝えることをしなかったんだから。


もちろん、母を安心させたい気持ちには全く嘘はない、母に紹介したかったのも一花だけだった。


俺のせいで、今、彼女は複雑な思いをしていることだろう。


申し訳なく思っていながらも、俺は一花といられて、本当に……幸せだと実感している。


総支配人としてまだまだ大変な時で、もう少し落ち着いて、仕事の面でも人間としてさらに成長できたら……


その時はきちんと一花にプロポーズするつもりだ。


今はまだ……男として未熟な自分を、認めてもらえないような気がしていたから。
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