最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
全然違うんだ……


ただの、恋人の……フリ……だから。


でも、本当のことが言えなくて、私は苦笑いをした。


「今からフランスに……行くんですよね?」


絢斗と空港に向かってる間も、まだ信じられない気持ちでいっぱいだった。


「そうだな。フランスだ」


そう言って、2人でなぜか顔を見合わせて微笑み合った。


ゴールデンウィークがあまりに大変で、疲れた体を癒すように、飛行機に乗ってからは少し眠ったりもした。


そして、私達は――13時間程のフライトを経て、フランスの地に降りたった。


到着したのは首都パリのシャルル・ド・ゴール空港だった。


パリの玄関口であるフランス最大の空港。


リムジンバスを後目に、私達は「グレースホテルパリ」の副総支配人、直々のお迎えを受けた。


「ようこそ、フランス、パリへ。『グレースホテル東京』の総支配人とコンシェルジュさんをお迎えでき、大変光栄です。さあ、お乗り下さい」
< 171 / 257 >

この作品をシェア

pagetop