最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
人生のとても大事な場面のお手伝いができることに、心からやり甲斐を感じていた。


「お待たせして申し訳ございません」


私は、ラウンジで待ってくれていた森田様に詳細を説明した。


「急に無理なお願いをしたのに、ここまで細かなプランを考えてもらって……本当に感激です。こんなに親切にしてもらえるなんて、『グレースホテル東京』にして良かったです。ありがとうございました」


喜んでもらえたみたいでホッとした。


「明日のプロポーズ、僕の全てをかけます」、その強い決心に心が動かされる。


「森田様。必ず成功させましょう!」


私もつい力が入り、両手でガッツポーズをしてしまった。


「では明日、お待ちしております。森田様、お気を付けてお越しください」


「ありがとうございます。よろしくお願いします。また明日……」


森田様は、最後まで丁寧に頭を下げて帰っていった。


私は明日のことが気になりながらも、そのまますぐにカウンターに戻り、違うお客様の応対をした。
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