最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
2人がイスに座った。


しばらくの沈黙。


森田様の言葉待ちだ。


思わず息を飲む。


「……さくら。ちょっと用意してる物があるんだ。あと、話したいことも……」


頑張って言えた!!


ちょっとぎこちないけど想いが伝わる。


「え……森田君……?」


このタイミングだ。


私は、2人の前にゆっくりと歩み出た。


「さくらさん、お誕生日おめでとうございます。こちらのバースデーケーキは、わが『グレースホテル東京』自慢のパティシエが真心込めて作ったものです。どうぞお召し上がりください」


その小さなホールケーキには、ロウソクが3本だけ立ててあり、私はそれに火を灯した。


カフェからは、1人ウェーターが来てくれ、美味しいアールグレイの温かい紅茶を目の前でいれてくれた。


紅茶の良い香りが漂う。


そして……


茅野君と友人3人が駆けつけてくれ、男性4人がサッと横に並んだ。
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