最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます

同じ空間の2人

その日は、朝から爽やかな風がスーッと吹き抜けるような気持ちの良い天気だった。


自然に気分が上がる。


絢斗は仕事でいないけど、マンションの鍵は預かっていた。


紹介してもらった引っ越し業者さんは、とても丁寧で親切だった。


「ありがとうございました。引っ越し作業はこれで全て終わりました」


「ありがとうございました」


私は、書類にサインをしてお礼を言った。


誰も居なくなった絢斗の部屋。


1度来た場所ではあるけど、自分の荷物が入ったら、ちょっと……不思議な気分になる。


本当に、ここに住むんだ……


絢斗は、客間だった1つの部屋を私のために空けてくれた。


そこにあった素敵な家具もそのまま使わせてくれて、すごく有難かった。


それにしても、「グレースホテル東京」のスイートルームを思わせるようなこの部屋。


こんな素敵なところに、これから毎日いられるなんて……贅沢過ぎて怖くなるよ。