それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】

「……へ?」

「好きな人が親友のこと好きだから、二人をくっつけて無理やり忘れようとしてるとか……」

え……だ、大天使、どこ行った……? 藍田くんの顔がだんだん険しくなっていく……。

「な、ないよっ。わたしは恋愛は捨ててるのっ。結婚したくなったらお見合いすればいいからっ」

建前やその場しのぎではなく、いつも思ってることを口にすると、藍田くんは真顔になってしまった。

「……は?」

「あ、藍田くん……?」

だ、大天使、ほんとどこ行った……?

「千波ちゃんそれ、本気で言ってる?」

「ほ、本気だよっ。ずっと醜女なんて言われてたら恋愛に理想持つこともないからっ」

「―――」

すっと、藍田くんの手が伸びて来た。

ま、まさかぶたれる……⁉ 険しい藍田くんの空気に委縮していると、けれどそんなことはなく、藍田くんが触れたのはわたしの左頬だった。

「あ、藍田くん……?」

「ごめんね」

……ごめん、って、なにが……?

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