それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】
「……っ」
顔! 顔が熱くなる! 絶対紅くなってるよ~! 見られたくなくて藍田くんと反対の方を向こうとすると、肩を抱き寄せられた。
「ちょ、」
「だから早く、俺のこと好きになって」
心臓に悪いを通り越して、私をころしに来てるでしょ、藍田くんは……。
「……~~~~なってる『かも』しれません……」
かも、を強調して言うと、
「……だから千波ちゃんは可愛いが止まんないんだよ」
そう呟いて、わたしの左頬にキスしてきやがりました。
今度は頭突き……できませんでした……。
代わりに……
「……好きに『なり』ました……。玲哉くん」
これがせめてもの、お返しでした……。
今、わたしが出来るせいいっぱいの。
藍田くん――玲哉くんの反応は、呆気にとられたような顔。
それから――
「………………千波ちゃん、結婚しよう」
「……はい?」
丸々一分黙ったあとの求婚でした。
END.