それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】
side玲哉
「総真くん、玲哉くんどうしたの? なんか落ちてるように見えるけど……」
「あー、なんかあったっぽくて。店出るときはしゃんとさせますから」
……オーナーと総真が話しているのは聞こえる。
フロアに出るときはいつも通りを装うけど、厨房や休憩室になるとだうーんとしてしまう。
今日は開店からのシフトで、日曜だから総真もいる。
俺が休憩に入ると、先に休憩時間だった総真がまだいた。
「お前まだここいていいの?」
「オーナーが玲の調子聞いてやれって時間くれた。どした?」
ああ……オーナーにも気を使わせてしまったか。不甲斐ない。
休憩室はテーブルと椅子が三脚。
ほか、最低限の電化製品などが棚に並んでいる。
総真とは対角になる位置の椅子をひいて座った。
「昨日千波ちゃんのご両親に逢ったんだけど、千波ちゃんのお父さんに猛反対された」
こいつに隠すことでもないから素直に話すと、とんでもなく驚いた顔をされた。
「玲を反対する親とかいんの⁉」
……お前は俺にどういう過大評価しているんだ。
「主に父さんの所為らしい」
「………は?」