それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】

――わかって、くれ――

「でも。大事な娘の将来に関わることだ。藍田先輩のことを抜きにしても簡単に認めることはできない」

~~~~~~っ! そうくるか!

「ど、どうしたら認めてくれると……?」

条件とかあるわけだよね? お父さんは考えるように背もたれに深く体を沈めた。

「そうだな……お父さんと勝負でもしてもらおうか。藍田くんが勝ったら認める。お父さんが勝ったらまだ付き合いは認めない」

――という流れになりまして。
 
翌月曜日の放課後、玲哉くんが再びうちに来ました。

「君は指せるのか?」

「はい。本当に少し程度ですが……」

お父さんが指定したのは、将棋だった。

うちの和室に置かれた将棋盤をはさんで、玲哉くんとお父さんが向かい合っている。

ちなみに今日もお姉ちゃんは駆け付けてくれた。

「ちな、藍田くん強いの?」

< 77 / 87 >

この作品をシェア

pagetop