それつけたの、俺だよ?-六花の恋ー【完】【番外編2完】
――わかって、くれ――
「でも。大事な娘の将来に関わることだ。藍田先輩のことを抜きにしても簡単に認めることはできない」
~~~~~~っ! そうくるか!
「ど、どうしたら認めてくれると……?」
条件とかあるわけだよね? お父さんは考えるように背もたれに深く体を沈めた。
「そうだな……お父さんと勝負でもしてもらおうか。藍田くんが勝ったら認める。お父さんが勝ったらまだ付き合いは認めない」
――という流れになりまして。
翌月曜日の放課後、玲哉くんが再びうちに来ました。
「君は指せるのか?」
「はい。本当に少し程度ですが……」
お父さんが指定したのは、将棋だった。
うちの和室に置かれた将棋盤をはさんで、玲哉くんとお父さんが向かい合っている。
ちなみに今日もお姉ちゃんは駆け付けてくれた。
「ちな、藍田くん強いの?」