蒼月
パンフレットの案内通りに理事長室に行くとやたらとキラキラした扉が目の前にあって。
「...裕司さん、相変わらずセンス悪いな。」
思わず呟いた。
裕司は高校生の頃からセンスが悪くスマホのカバーもいつもごてごてした変なキャラクターが付いてるやつだった。
お兄ちゃんたちはいつもそんな裕司さんを笑っていた。
一度だけクリスマスプレゼントにスマホカバーをあげると擦り切れるまで使ってくれていた。
理事長室の扉をノックすると返事が返ってって来た。
「失礼します。」
そう言って理事長室に入るとスーツを着てカッコよく髪をセットした裕司さんがいた。