イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
第三章

突然の侵入者






お昼休みに、向葵くんからメッセージが届いた。

その内容は『“放課後少しだけ遅れる。ごめんね”』というものだった。

何気に、それが初メッセージ。

向葵くんからの、っていうのがなぜか嬉しくて、喜びを倍増させた。


…とまあ、そんなわけで、私は今、校舎裏のベンチに一人座って待っている。

いつもなら向葵くんが必ずこのベンチで座って待っているから、待つ側を体験することはなくて、だから少しだけわくわくしている。


(…向葵くんは、いつもどんな気持ちで待っててくれてるんだろう。)

そんな疑問が、ふと、浮かんで、私は無意識に空を見上げた。

広々とある空に、青色とオレンジ色の絶妙なグラデーションが描かれている。


「……うわ〜、すっごい綺麗…」


思わず、そんな言葉をもらす私。

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