イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
相合い傘でときめきを
六月に入ると、雨が多くなる。
じめじめとした教室で過ごしていると、私の癖っ毛はいつも以上にまとまらなくなる。
それにひきかえ奈央ちゃんは、サラサラした背中まで伸びているストレートヘアに艶があり、すっごく綺麗。
「奈央ちゃんの髪、綺麗だよねぇ〜」
触りたい衝動に駆られてしまう私の手は、無意識に奈央ちゃんの髪を触る。
「それより結衣。何か相談があるって言ってなかった?」
私に呆れたような顔をしながら、そんなことを言った奈央ちゃん。
相談……?
何だったかな………
首を傾げる私。
──あっ、そうだった…!