イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
第四章
嵐の予感!?
*
向葵くんからハンカチをもらってから、早くも三日が過ぎた。放課後。
「結衣、今日はどうするの」
「奈央ちゃん待っててもいい?」
「そりゃあべつにいいけど、先生に雑用頼まれてるから少し遅くなるよ」
「うん、大丈夫。待ってる!」
今日は、珍しく向葵くんが“用事”があるということで、お話するのは無しになった。
だから私は、ただ暇を持て余しているだけなんだけど…
「なんか私、心配なんだけど」
「え、何が?」
「結衣がすぐどっか行きそうで」
そう言うと、ハアーっとため息をつく奈央ちゃん。
「もうっ、奈央ちゃんひどい!私、もう高校生なんだよ?一人でどこかへ行ったとしても、ちゃんと帰って来られるからね!?」
そう断言した私。
これなら奈央ちゃんも心配することはないだろう、と思って安心していると。