イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
「ようやく分かったのかな?」
尋ねられて、恥ずかしくて、小さくコクンと頷いた私。
「そっか。よかった」と言って微笑んだ。
………私たちの関係って一体どういう感じなんだろう。
ふと、疑問に思っていると。
「ねぇ、最後に名前だけ聞いてもいい?」
ふわりと吹いた風。
それに攫われる髪の毛を押さえながら。
「……日坂結衣です。」
それを聞いた女の子はなぜか嬉しそうに「結衣ちゃん、か。」と私の名前を復唱した。
「あの…私も、名前聞いていい?」
気がつけば、私はそんなことを呟いていた。