イケメン男子と疑似恋愛⁉︎

本物の恋人。



翌日のお昼休み。

向葵くんと付き合えたことを奈央ちゃんに報告した。


「よかったじゃん!おめでとう〜!」

「あ、ありがとう…。」


照れくさくて頬をかく私。


「ちゃんと好きって伝えたんだ?」

「う、うん……」

「そしたら三浦くんは何て?」


顔をニヤつかせながらそんなことを聞いてくる奈央ちゃん。

照れくさかった私は「……内緒。」と顔を逸らした。

──だって、向葵くんの言葉は私だけのものだから。

……なんて思ってみる。


「まあ、結衣の顔見てたら分かるけど、それだけ嬉しかったんだね」

「えっ…」

「だって顔に書いてあるよ?」


そう言いながら手鏡を私に向けてくる奈央ちゃんに促され、それを覗くと、確かに私、顔真っ赤だった。

は、恥ずかしい……。

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