イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
「どうって……。」
付き合ってまだ一日も経ってないのに、奈央ちゃんてば気が早すぎる。
「……まだ、実感ないかも。」
私は自分の気持ちを伝えたらそれでおしまいだと思っていた。
それなのに、まさか向葵くんが私のことを、なんて予想外のことが起こったから。
「まあ、そうね。昨日の今日だもんね。これから少しずつ実感していくと思うよ」
「そうだといいな…。」
向葵くんを傷つけてしまった分、私は、向葵くんを幸せにしてあげたい。
それが今、私にできることだと思うから。
「それに、夢達成できてよかったね」
うわの空で考え事をしていたせいか、奈央ちゃんの声に反応することができずにいると「おーい、結衣!」と肩を揺すられた。
「あっ……な、何?」
「もう…。また考え事?」