イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
私って頑固なのかなぁ……。
自分では自分のことよく分からないや。
「でも、結衣よかったじゃん。夏までに彼氏欲しがってたもんね」
「あ、…うん。」
夏休みまでに彼氏欲しいと願っていた、それが叶った──のは、よかったが、少しだけ複雑な心持ちだった。
それは、何といっても三浦くんが、かっこよすぎるということだ。
──いや、かっこいいだけでは済まない。
栗色の柔らかそうな髪の毛に、クリっとした二重に、背が高くて爽やかで、キラキラしたオーラを纏っている──まるで、漫画の世界から飛び出してきた王子様。
私の理想の彼氏像そのまんまの人、だ。
「……どうしよう。私、うまくお試し付き合いできるかな」
「もう不安になってるの。早くない?」
「だって三浦くん、かっこよすぎるから」