イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
えっ……
三浦くん…?
「だって日坂さん、ちゃんと来てくれたもん。俺それだけで嬉しいよ」
「え…」
私、遅刻して来たのに……
どうしてそんなふうに言えるの…?
「だから、そんなところで立ち止まってないでこっち座って話そう?」
私の肩にポンッと軽く触れたあと、そこにあるベンチを指差す三浦くん。
(……なんて優しいんだろう。)
こんなの、ドキドキしないはず、ない。
どうしようか戸惑っていると、また、私の名前を呼び、おいでおいでと手招きをする。
その誘いに吸い込まれるように、無意識に動く身体。
──まるで、ミツバチが花の匂いに吸い寄せられているかのように。