イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
その手がまるで魔法でも使っているみたいに、不思議と平常心になる私。
「結衣はさぁ、一度見たものに夢中になる。二歳児みたいだよね」
「えっ、二歳児…?」
突然の言葉にポカンとする私。
私もうすぐで十六歳になるのに、それなのに、二歳児って……
「まあ、でも可愛いけどね」
「──え?奈央ちゃん?」
「なんかね、計算してる感じがなくて素直でいいと思う」
計算……?
それに素直って?
奈央ちゃんの言葉が理解不能だった私は、「えっと?」と首を傾げる。
「うん。まあ、結衣はそのままでいいのかもね」
「え?あの、全く話についていけてないんだけど…」