こんな溺愛、きいてない!
「そもそも、鈴之助なんて、
モデルでも女優でも
選びたい放題なんだから、

ほかの女にしとけって、
怒鳴り飛ばしたいけど」


……けど?


「でも、しばらく、
凛花の家に行くのはやめておくな。

鈴之助のこと、刺激したくないし」


「ごめんなさい」


遥先輩の、
こういうところが、

……好き、だな。


「つうか、猛烈にムカつくけどな。
一緒に暮らしてるって時点で腹立つし。

とっとと、追い出して
独り暮らしさせろっつうの!」


膝の上で、ぶつぶつ言ってる遥先輩の
頭をそっとなでる。


「鈴之助、最近忙しいから、
ちょっと不安定なだけだと、思う」


ほとんど
休みも取れてないみたいだし。


「ふーん、不安定、ね」


と、起き上がった遥先輩に
強烈な力で押し倒された。


いきなり、馬乗り!


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