こんな溺愛、きいてない!
「気を付けろって、
つまりは、こういうこと。

寝込み、俺に襲われないようにね?」


ね、寝込みって!


アワアワと
動揺している私を前に、

キラキラの
アイドルスマイルを炸裂させて

鈴之助が微笑んでいる。


「な、なに言ってるの!」


と、声を張り上げたところで。


「あなたたち、ケンカしてるの?」


リビングルームからお母さんの声が響く。


「なんでもない! 
おばさん、腹減ったー」


いつも通りを装って、
鈴之助はキッチンに向かったけれど。


「……う、嘘でしょ?」


小さく呟き、
へなへなとその場に座り込んだ。

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