こんな溺愛、きいてない!
ところが……


「ん? あれ?」


遥先輩から
体をはなそうと
思ったところで首をひねる。


んん?


動けない……

どうしたんだろう?


と思ってみれば、

がっしりと、
遥先輩の両手で
腰をホールドされている。


目の前では遥先輩が
綺麗な瞳をキラキラと輝かせていて、

嫌な予感しかしない。


「仕方ないから、
ここで、ヤっちゃう?」


「……な・に・を?」


バシンと、
遥先輩の手を叩いて、

遥先輩から体をはなすと、
すたすたと早足で下駄箱へ向かう。


はああああっ……


なんで、私、
こんな強烈なひとに
引っかかっちゃったんだろう……


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