こんな溺愛、きいてない!
遥先輩を見つけた
セクシージャージの先輩は

悲鳴のような高い声で
叫び始めた。


「きゃっ、遥くんっ! 
今、かえり? 
私も今、ちょうど帰るところで!

良かったら一緒に帰らない? 
えっ、どうしよう!

すごい偶然!
遥くんとふたりきりなんて、
ラッキーすぎる!」


……ふたりきり?

この先輩、私のこと、
見えてない……のかな?


「ああ、俺、この子と予定あるから」


遥先輩の一言に、
心底驚いた様子のその先輩。


「え? ああ、となりに、ヒトいたんだ」


本当に見えてなかったんだ……


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