2番目
もうひとつの顔

群がる女子





「ねえ、今日から部活見学はじまるけど、かんなどこいくの??」

あれから何日か過ぎ、入学式の次の日からはじまった授業についていくのが精一杯。

かんな、美玲と呼び捨てで呼ぶようになって、普通に喋れるようになって、やっといろんなことに慣れてきたって頃なのに部活見学って。


「わたし入らないかな」

わたしにはそんなに同時に器用にこなせない。

本当は部活に入りたいと思っていたし、勉強だってもう少しついていけるはずだったのに。

この高校は部活に入る規則はないから、それなら入らなくたっていいかなと。


「ええ、そうなの??残念」

「美玲は??」

「わたしは、テニス部に入ろうかなって」


ちょっと、いやかなり意外。

美玲の肌はめっちゃ白いし、紫外線を受けることに抵抗がありそうなのに。

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