2番目
「入学式の日、かんなをみつけたとき運命だって思った」
美玲はどんな思いでわたしに声をかけたんだろう。
「嬉しかったなあ、それに全然変わってないから。かんなは私の中でずっと大好きな存在だったから」
「うん」
「本当はね、すごく怖かったよ。高校に行くのも。友達を作るのも。でもね、せっかく変わったんだから、楽しく過ごしたいなって。それにかんながいたから。あのとき、かんなと仲良くなってなかったらわたしは死んでたかもしれない」
美玲、ごめんね。
塾に通ってるとき少しでも美玲の抱えた闇に気づいていれば。
傷痕や、寂しそうな表情に気づいていれば。
自分の顔を変えることはどんなにつらかっただろう。