2番目
彼女とはじめて会った日、生徒会長として入学の祝辞をしないといけない俺は、そんな面倒くささにぶらぶらと外を歩いていた。
成績優秀、部活の成績もいい、そんな俺はみんなの注目の的だった。
本当は、生徒会長になんてものになりたかったわけじゃない。
でも、推薦されたとき俺は断れなかったんだ。
「いいですよ」
そんな上辺の笑顔を浮かべて自分の意思とは反対に、生徒会長に就任した。
俺はそんなにいい子じゃない。
勉強を頑張っているのは、部活を頑張っているのは、全部飾り。
それに生徒会長ともあれば、受験では有利になる。
俺にとってそんな軽い気持ちだった。