2番目
そうして俺の背中を押してくれる。
普通なら美玲のもとへいけなんていえない。
でもかんながそういえるのは俺の幸せを願ってくれてるから。
「いってあげなよ。かんなのところ」
もうとっくに気づいてた。
あんな風に笑って、はしゃいで、俺のことを笑わせようと必死で、眉間にしわをよせて考え込んで、泣かないように必死で涙をこらえて。
そんなどうしようもなく、俺のことを好きでいてくれるかんなのことが俺も好きだってこと。
「美玲ありがとな」
「こちらこそ。ありがとう」
今度は、永遠のお別れじゃない。
またいつでも会うことができる。
そのときは、全く違う2人として「友達」として会おう。
俺はふたたび走り出した。
愛する人がいるもとへと―――。