2番目


「美玲とはちゃんと話した。それで気づいたの。かんなが好きだってこと」

「...本当??」

「本当」

「嘘じゃ、ないよね?」

「嘘じゃない」

「へへへ。わたしも玲司のこと大好きだよ」


さっきの触れるだけのキスとは違う。

今度は甘い甘いキスだった。





わたしね、玲司の“2番目”でもいいって本気でそう思ってた。

最初から傷つく恋だってこともわかってたし、泣いちゃうこともあった。

でもね、今では思うよ。

玲司のことずっと好きでい続けてよかったって。

諦めなければ、恋って実るんだね。


それを教えてくれたのは、まぎれもなくあなたでした。

もうさよならは口にしない。

”2番目”でもいいなんていわない。


ずっと、ずっとだいすきだよ。

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