大好きなのに
よかった…
行ってくれて。


でも、やっぱり寂しいなあ。

なんて言えないよ…


「なぁに独り言言ってるの?」


えっ!?


なんだ開か、
びっくりした。


「ごめんごめん。」


ふかい かい
この人は 深井 開。


私の従兄弟で元彼。
この病院で医師をしている。


「運ばれてきたって言うから
びっくりしたんだぞ。」

ごめん。

「脈も正常だしもう大丈夫みたいだな。」


うん!!
心配してくれてありがとう。


「あれ?」

ん?

「耕輔さんは?」


あー仕事。

「えっ仕事行ったの?」


私が行ってって言ったの!!

「ふーん寂しくないの?」


べつに

「ならいいけど」

「あっそうだ。」
「はい、プレゼント。」


えっ?


「今日誕生日でしょ?」

えっ!うん!
ありがとう!

「なんでびっくりするんだよ?!」

もらえると思ってなかったから。

「まぁあげるつもりは無かったんだけど」
「なんか、最近寂しそうだったからさ。」



えっ?


「あはは」
「なんでわかるの?って顔してる!」



だって…


「そりゃ分かるよ」


……


「俺に乗り換える気は無いの?」


ごめん…。


「そっか、残念。」


「じゃぁまたね!」


うんありがとう!



「思ってることは、
言わないと伝わらないよ?」




うんありがとう!
あっ待って、
開にひとつだけお願いがあるの…

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