俺…お前が側にいないとダメだ
車の中は無言だった
頭の中は上條先輩と永遠の姿が離れない

「美玲さん…」

気がつくとそこは海だった

「泣いてもいいですよ」

「えっ!」

小林さんを見た

「実は俺も見たんです
美玲さんが店にいないから…探して
見つけて側に行ったのに気づかないから
美玲さんが見ている方向を見ると…
だから美玲さんに声かけずらくて…」

「そうだったんですね」

「だから泣いていいですよ
美玲さんには本当の事いいますね
実は社長に頼まれて城之内の事調べたんです
社長は美玲さんには黙っているようにと…
彼とあの上條組の娘は出来ているんです
まああちらの世界ではよくある事らしいですが…」

「パパが…どうして⁇」

「今城之内が大変らしいです
だから上條と手を組んで組織を大きく
するつもりなんです
社長はその事を知り調べたんです
だからもしかして彼から別れを切り出されるかもしれません」

「そうなんですね…」

涙が溢れてくる

私はいらないんだ
永遠は何も言ってくれなかった…
城之内が大変だって事も…

急に小林さんに抱きしめられた

「美玲さん
俺ずっと美玲さんが好きでした
でも…結婚が決まったので諦めたんです
でも美玲さんの悲しむ姿を見たくないです
俺とこのまま逃げませんか⁇」

「逃げる⁇」

「そう誰もいない所に…」

そう言われても…
永遠の言葉を信じたい
だけど…上條先輩との事を考えると…
そして城之内組の事を考えると…
身を引くしか…







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