本当は好きなのに
「……もしかして……」
え……?
「オレと帰るの嫌?」
……‼
嫌って……。
そっ……そんなつもりは……っ。
そんなつもりはないっ。
松尾と一緒に帰ることをためらってはいるけれど、決して嫌だなんて……っ。
……確かに。
確かに、松尾にそう受け取られても、しかたがないのかもしれない。
今の私の態度は、松尾にそう思わせるている。
松尾がそう受け取ってしまったからか。
松尾の声は少しだけ寂しそうに聞こえた。